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妄想コンテスト対策について考えてみた1【BLジャンルは受賞不利?】

妄想コンテスト研究記事1アイキャッチ 各種賞の考察
この記事はこんな方に特におすすめ
  • エブリスタの、超・妄想コンテストに参加してみたい。参加するからには勝ちたい人
  • 妄想コンテストにいつもなぜか入賞できなくて、うんざりしている人

こんな記事を読みに来るあなたは、エブリスタ妄想コン勢ですね?

小説投稿サイト・エブリスタを使っている方はご存じのことと思いますが、このサイトでは、約2週間に1度、「三行から参加できる超・妄想コンテスト」というコンテストが行われています

このコンテストに毎回参加することを自分に課している熱い妄想コン勢もいるほどです。コンテスト結果が発表されると参加者は盛り上がります。

さて、この記事では、そんな大人気の、妄想コンテストの難易度と、BL・GLで応募する場合の現状、それでもそのジャンルで応募したい人はどうするか? について、見ていきたいと思います。

以下説明していきます。


三行から参加できる超・妄想コンテストとは

小説投稿サイト・エブリスタで開催されている、小説コンテストです。

約2週に1度、新しいお題が出されます。大賞賞金は3万円。

時々、出版社や人物とのコラボ記念回もあり、その場合は賞枠が増える場合もあります。

エブリスタにアカウントを取っているだれでも応募できます

主な応募要項

・本コンテストの応募期間内に新規公開された作品。

・文字数は100文字(三行程度)~8000文字

※制限文字数未満又は制限文字数を超えた作品は選考対象外となります。

※非公開設定している作品は、選考対象外となります。

※連載中の作品の場合、応募期間終了時点での作品の完成度も含めて選考いたします。

エブリスタHPより

ミスしやすい点は、「本コンテストの応募期間内に新規公開された作品」という部分。公開日を間違えてしまったら、上げ直しする必要があります。




なんで自分の作品が載ってないの!

結果発表が終わって、また作品掲載されなかった、と心折れる人も少なくありません。

というかそれが応募者の9割の声です。

例えば、最新回の「また、会えたね」は786作ですが、この数字が特に多いというわけではなくて、妄想コンテストはこのところ大体、500~600作以上は軽く応募があるようです。

賞金枠は基本的に3。ここに入れるのは1%以下ですので、大変熾烈な争いです。

これは場合によっては、出版社が年に一回開催している文学賞の一次選考や、二次選考よりも倍率が高いです。

例えば、

一般文芸系の賞である、小説現代長編新人賞の第17回の一次通過率は、139/1068。10%超あります。二次で13作に絞り込まれますが、それでも妄想コンテストの受賞より難易度が低いことになります。

ただし、妄想コンで常連でも、外部賞では成績が上げられない、という人も見ます。

その一方で、出版社開催賞でいいところまで行っている人や、プロ作家が応募したりしても、妄想コンでは普通に落ちているのを見ます。妄想コンの評価の基準は、比較的独特なんですね。

そういうわけで、ある程度他の公募で実績のある人でも、妄想コンがwebで隔週行われているお手軽な賞、とナメてかかると受賞が遠ざかるのは間違いないです。

しっかり傾向と対策を取るのが大事になってきます。


BL、GLで応募する際の現状

第199回の妄想コンで、BLジャンルから大賞が出ました。

こうあえて赤字で書くのは、それ以前はなかなかBL、GLの作品は選出されなかったからです。

196回「また、会えたね」から183回「演じる」まで、15回分の賞を遡って調査したところ、BL、GLジャンルからは、一度も賞金圏に入った作品がありませんでした。

賞金も選評も出ない優秀賞を賞と見るかどうか、人によっていろいろな考えがあると思います。

それが、2023年の中盤あたりから、BL、GLでも、選出される数が増えてくる傾向が出てきました。

ただまだ、数としては少ないです。

この結果から行くと、同性愛より異性愛のほうが、妄想コンテストでは依然有利、と言えます。異性愛の作品は、ガンガン賞を取っています。

これは妄想コンテスト受賞作が、のちに河出書房新社の『5分シリーズ』という児童書に収録される可能性があることも大きいのかもしれません。

児童書にふさわしいBL、GL表現というのは、限定されてくるのかもしれないなと思います。



どうしてもBL、GLで勝負したい人へ

199回で大賞が出たことにより、BL、GLだと、絶対に選ばれない」ということはないと証明されましたが、選出数は今だあまり多くありません。

今後BL、GLからも入賞が増えることを期待したいですね。

そこで、こんな展開だとBL、GLテーマでも、児童向けに寄せられるのではないか、というのを考えてみました。

おすすめ
  • 成就しない恋愛(主人公だけが一方通行の想いに悩む、などの切ない系)
  • 成就するとしても、過激表現は避ける
  • タイトルや説明文にBL、GLと入れない(BLの場合、ジャンル設定をBLでないものにする)

過激表現は、5分シリーズが児童書ということで、入れてあるとほぼ落ちます。

傾向としては、BL、GLの場合、悲恋の作品が、賞に上がってくる場合が多い気がします。

「え、これBL(GL)なの?」と思うような、一見わかりづらい感じに攻めるのがコツでは? と勝手に思っています(責任取れません)。

方向性がわからなくなったら、5分シリーズ収録作と最近の妄想コンのBL、GL受賞作を読んで、どこからが表現的に良くて、どこからがまずいのか、よく研究することをおすすめします。

特に、発行年が新しい本ほど、近年の傾向がつかみやすいかと思います。

5分シリーズで、新しい本だとこの辺です。

・『5分後に奇奇怪怪のラスト』2022/10/20

・『5分後に不幸なバッドエンド』・『5分後に幸せなハッピーエンド 』2023/2/23刊

・『5分後に恋にサヨナラのラスト』2023/7/13刊

5分シリーズは、巻数が40を超えてきたそうで、似たようなタイトルの本が出ていることも多いです。

似通ったタイトルで、何度もその辺をこすってきているのであれば、それは人気の要素だから何度も使っているということではないでしょうか。そのへんの内容に寄せて書くと、拾い上げられやすい傾向にあるのかも?(責任は取りません)



何度やっても落ちるあなたに

受賞常連がいる一方で、何回応募しても落ちるので応募をやめた、というつぶやきをSNSで散見するのも、この賞の特徴です。

これは受賞して当然だ、と思う作品もあれば、??と思う作品が賞に上がることもあります。そういうわけで、傾向と対策を取っても落ちる場合は、そもそもこの賞に向いてないのかもしれません。向いてないと取ることができない傾向が強い賞です。

傾向と対策を取ったうえで、5回くらい作品を投げれば、自分が向いているかどうかわかるんじゃないでしょうか。

そのくらいやって賞にかすらなければ、あきらめてもいいのかなと個人的には思います。たぶん賞開催者から求められているものと違うんだと思います。

ただ、何度も応募すると、受賞しやすくなる、という受賞者の意見もあります。挑戦をづづけるかはお好みで。

何度も落ちると精神衛生上よくないと思う人は、別の賞に行くのも一考です。


・ほかの短編賞の例


妄想コンはけっこう特殊なので、ここで賞が取れないからといって、自分の作品が受賞者のそれに比べて劣後していると、あまり思いつめるのはやめたほうがいいです。

※なお、webの誘惑に負けて創作をさぼっちゃう人は、執筆しかできないツール・ポメラがおすすめ。


まとめ

妄想コンテストをBL・GLで賞を取りに行くなら、あまりそれを前面に押し出さず、別のジャンルからステルスな感じに攻めよう。


このシリーズの別記事はこちら

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