自分のイラストにお金を出してもらえる!
イラスト描きにとってはうれしいことですよね。それが初めてならなおさらです。
ただし、いくつかの点に注意しておかないとトラブルの元になりがちです。お仕事をいただいた時に注意することについて書いていきたいと思います。

ご依頼を受ける前に最低限確認したほうがいいこと
最低限押さえておいたほうがいいのは以下の事項です。
依頼をくださった会社が自分のイメージとマッチしているか
お仕事が入ると嬉しいですよね。
でも即答するのはちょっと待ってください。
まずはお仕事の依頼をしてくださった会社・団体が、自分の売り出したいイメージとマッチしているかを、お受けする前に確認したほうがよいかと思います。
どういうことかというと、自分の作品が児童書ほのぼの系であるのに、その会社は主に、他者への攻撃や過激表現のあるものをメインに売り出しているとします。
そうすると、自分の売り出したいイメージとのギャップが生まれます。気にしない人はいいですが、プロとして活動する以上、自分も一つのブランドではあります。
その会社のお仕事を受けている自分は、他人からどう見えるか?
も意識して、お仕事の受注を決定していくのがおすすめです。
用途・仕様の確認
いつ発売(公開)の、どんなものに使われるイラストかを把握しておきましょう。
指定サイズもよく確認してください。間違えると、最悪、作り直しすることになります。
またカラーですが、印刷の場合はCMYKが多く、webでの使用の場合はRGBで納品することが多いです。ただそうでもない場合もあるので、この点も制作前によく確認します。
CMYKや多色版の場合はこちらの本がお役立ちです↓
・『入稿データのつくりかた CMYK4色印刷・特色2色印刷・名刺・ハガキ・同人誌・グッズ類』
基本的な入稿方法について押さえてある本です。
データ納品するだけで入稿しないよ、って思うかもしれませんが、先方は入稿する場合もあるので、入稿に向いたデータ作りをしておくのが親切です。
2色版などを作りたいときもこれを見るとわかりやすいです。クライアントワークだけでなく、パーソナルワークでいろいろなグッズを印刷で作りたい人に向いた本かなと思います。凝った名刺とか、ハガキとか作りたい人にもおすすめ。
納品時に、データ形式やバージョンの指定がある場合はそれも厳守しましょう。せっかく納品までこぎつけても、先方がデータを開けないなどといったトラブルが起きる場合があります。
なお、納品物は、二次使用でトラブルになるケースもあるので、「今回の料金でそのイラストをどこまで使うことを許可するのか」を先方とすり合わせておいた方がいいです。
二次使用の際は追加料金〇〇円をいただきます、など、あらかじめ決めておいた方が揉めにくいです。
納期の確認
納期というのは、最終的な(データ)納品の期日です。
つまり、その前に、仕上りのイメージを先方に見ていただいて、修正がないことを確認する必要があります。
そして、ラフ・清書・仕上りイメージと、様々なステップで、こまごま修正が入るケースも多いです。
ですので、仕上りイメージを、納期ギリギリに先方に出すのはあまりおすすめしません。
先方も、あなたのイラストだけを待つ人生ではないので、他に色々することがあります。そのため、すぐお返事をいただけない場合もあります。そうするとこちらもやきもきしてしまいますよね。
ですので、納品まで、余裕を持ったスケジュールを組み立てるのがとても大事です。
その納期では無理そうだ、と思った場合、速やかに謝罪し、先方とスケジュールの相談を行いましょう。〆切を破るのは非常に社会的信用が落ちる行為です。
先方にとっても、〆切を破られるくらいなら、スケジュールの相談を早めにしてくれる相手の方がたぶんましです。
どうしても、その納期では難しいという場合、潔く辞退するのも一つのすべです。
そのさい、今回はスケジュールが合わなかったけれども、また是非お仕事をさせていただきたいという気持ちも一緒にお伝えすると、今後もかかわりが持ちやすいかと思います。
〆切を守れそうにない時に、心を支えるかもしれないおすすめの本・2冊
・『〆切本』
〆切を守れそうにない、などの、〆切にまつわる文豪たちの言い訳や対談などが載っている本です。夏目漱石、松本清張など、そうそうたるメンバーの〆切への見解をご覧ください。彼らのユーモアが、何か役に立つかも。
・『〆切前には百合が捗る』
『はがない』の作者さんの小説コミカライズ。なお、1巻はそこまで百合は捗るわけではない。
この作品は百合ってほどでもない、という厳しめの意見もあるのですが、百合のすそ野がどこまでかは人それぞれかなと思います。
報酬額の確認
このあたりはきちんと確認しておきましょう。
振り込まれてから少ないな、って思ってもどうしようもありません。
また、可能ならいつ報酬が振り込まれるかについても確かめておいた方がいいです。継続以来の場合、何件かこなしてからまとめて報酬振込、というケースもあったりします。
お金のことは言い出しにくいですが、この辺りは事前にクリアにさせておかないと自分が後悔します。イラストを今後お仕事で受けていくなら、ボランティア精神だけでは成り立ちません。
困ったときどこに駆け込んだらいいかの記事↓
受けると大変なので覚悟がいるモチーフの数々記事↓
著作権の確認
これはかなり重要です。
契約上、著作権を譲渡しなくてはならない場合があります。
譲渡した場合は、あなたが自由に使っていい絵ではなくなるので、その事実の重さがちゃんと含まれた、納得の値段であるかどうか、よく考えたほうがいいです。
著作権譲渡をすると、自分のイラストが改変されてパーツをバラバラにされて売られていても文句を言うことはできません。
ただ、あまり契約前に権利関係を強硬に主張するとうるさがられてしまいお仕事が流れてしまうケースもあり、なかなか主張していくのは難しい部分もあります。
しかし、条件に納得がいかないのであれば、自分を守るために案件をお断りする、という選択肢もあります。
一人で解決しにくいトラブルの場合
権利関係、報酬額などについては、一人で悩んでいても情報が少なく、なかなか答えが出にくい場合が多いです。
その時、何らかのイラストレーターのコミュニティに所属すると、同業者のお悩み相談の掲示板を持っている場合もあるので、多少、交渉しやすくなる部分もあるかなと思います。
また、なにかしらの団体に所属していると、ソロで活動しているより、後ろ盾という部分で若干の強みになるかもしれません。団体が前に出て何か交渉してくれるというわけではないのですが、気持ちの支えにはなります。
・イラストレーターのサイト例
なお、上で紹介した記事のなかにある、「イラストレーターズ通信」は、入会するとお悩み相談掲示板が使えます。回答率も高いので、おすすめかなと思います。
最近はこういう本も出ているので、困った人は読んでみるのもいいかも。
・『クリエイター六法 受注から制作、納品までに潜むトラブル対策55』
まとめ
確認すべきことは契約前にきちんと確認しておきましょう。トラブルが起きにくいです。一人で解決できない場合には、イラストレーターのコミュニティに入ってみるのも一考。
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