コンテストって、調べてみると、本当にたくさんの数がありますよね。
どれに送ろうかな、と迷うこともあるかと思います。
ただ、中には応募するとリスクがあるコンテストもあります。
100件以上の受賞歴があるサメダが、絶賛応募をおすすめしないコンテストの代表的な例を、以下で紹介していきます。
もしあてはまったら、ちょっと応募を考え直した方がいいかも、というものを集めてみました。
応募しただけで応募作の著作権を主催者側に譲渡する公募
受賞した際に、応募作の著作権を譲渡する公募はわりとよくあります。
それは商品化する際などのトラブルを避けるためという意図があるようで、双方納得していれば問題ないことかと思います。
ただ、中には、「応募した時点で、応募作の著作権を放棄したとみなされる公募」がまれにあります。
私が考えるに、この条件が付いている公募が、最もリスクがあり、おすすめできない公募です。
この条件だと、落ちた際の使いまわしもできなくなり、応募した時点で、あなたの作品を開催者側へ無償提供する形になります。
それは嫌だな、と思う人は、上記のような条件の応募は避けましょう。
こういう応募者にとってリスクのある条件が、必ずしもいつも、目立つように書いてあるわけではありません。
しれっと小さく書いてあることもあり、知らずに送ってしまうこともあるかと思うので、きちんと募集要項を読み込むのが大切です。
開催サイドが何かとルーズ
公募結果の発表スケジュールがルーズ
結果発表日が遅れる時、それをアナウンスしてくれる賞がある一方で、何も告知をせず、発表日が過ぎ去っていき、ずっと後で発表される賞もあります。
公募の結果発表関係の告知は、待てど暮らせどないのに、商品の宣伝だけは普通にされていると、結果がいつ出るのか不安ですし、落ちていたら次に行きたいのに拘束されつづけているのは、つらいですよね。
開催者のルーズさを変えることはできないので、不必要にやきもきしたくない人は、そういう、応募者に対するケア度が低い賞への応募は、はじめから避けたほうがいいかもしれません。
不安な人は、応募する賞の、過去の結果発表状況を調べて、
- ちゃんと事前告知されたスケジュール通りに発表されているか
- 発表が遅れた場合はアナウンスをしていたかどうか
このあたりを確かめてから応募すると安心できるかと思います。
商品化されると言っていたのに商品化されない
例えば書籍化確約の賞なのに、過去回の賞から、書籍になった本がない。
というような場合は、ちょっと心配ですよね。(書籍化には多くのステップがあるので、時間がかかるみたいなのである程度仕方ないのかもしれません)。
過去に商品化確約で受賞した作品が、
- ちゃんと商品化されているのか?
- 商品化される際にはどういう形式で宣伝やPRがなされたか?
などは、HPやSNSを見て、チェックしておいた方が無難かと思います。
これらをリサーチしておくことで、自分がもし受賞した時に受ける扱いがどんなものかを、ある程度予測することができます。
また、商品化に当たってもめた人がいないかどうかも、できたら調べておいた方がいいかもしれません。
SNSを見ていると、そういう情報がときどき流れてきたりします。
主催者の発信していることがなんかおかしい
主催企業、団体、人物は、SNSを運営している場合も多い昨今です。
応募を検討する時は、そのあたりもチェックしてみると、その賞と合うか合わないかの参考にしやすいです。
主催者の発信している内容が、なんか偉そう、応募者や関係者に対して失礼、というように、何かしらの違和感があると、わりと開催している賞の選考スケジュールもルーズだったり、応募者とトラブっていたりするケースが、ないでもないです。
受賞するということは、その主催者と関係者になるということでもあります。
その人たちと合いそうかどうかは、今後、もし、公募から仕事に発展する際のことを考えると、重要になってくるかと思います。
何年も賞を出していない公募
賞を出すと言っておいて、何年も賞を出さない公募も、あまりおすすめできません。
賞を取るために、あるいは自作を商品化するために公募に送っているわけなので、賞を出さない公募への応募は、単純に期待値が低いです。
開催サイドにも、賞を与える一定の基準があるのだと思いますが、何年も賞を出さないとなると、開催サイドの価値観が現在の小説界隈の状況と乖離していたり、開催サイドの意識がとがりすぎている可能性もあります。
その針の先みたいに狭いストライクゾーンに、あなたの作品が入るのかというと、それもまた至難の業ではないでしょうか。
どうしてもその賞からデビューしたいというこだわりがあれば別ですが……
そいういうわけで、なかなか賞を出さない公募に送るよりは、どんどん賞を出してくれる賞に送るほうが、公募勢にとって、応募した努力が、徒労になりにくいのではないでしょうか。
最終選考残留歴や、賞歴が付けば、有利になるケースもあるからです。
特にこだわりがなければ、賞枠の多いところや最終選考候補の数をたくさん出してくれる賞を狙っていくのがおすすめです。
出品料が高すぎる
ここは大事なのですが、出品料を取る公募=詐欺ではありません。
コンテストの運営に必要なお金を、応募者から取っているだけかもしれません。
一概にいくら以上が詐欺、と明言することはできませんが、料金が見返りに対して高すぎると感じる場合は、その値段がいくらにせよ、応募を控えたほうがよいかと思います。
不必要なほど個人情報の提出を求めてくる
応募する際に、受賞時の連絡先を書く欄がある公募は多いです。
ただ、応募時に、家族構成や、収入など、踏み込んだことまで書くことを求められたら、ちょっと疑わしいです。
何かを買わされたり、支払わされたりといったトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
受賞後でも、作品に関係ない個人的すぎることまで聞かれたら、その情報を何に使うのか聞いて、不必要だと思えば断ったほうがいいかもしれません。
公募に落ちた場合、場合によっては自費出版の勧誘が来るケースもあったりするようですので、個人情報を書く前に、何に使われるか、よく要項を読み、納得できてから応募しましょう。
まとめ
賞開催サイドのSNSや、過去の結果発表のページなどは、応募前にざっと見ておくといいかもしれません。
ちょっとでもおかしいなと思ったら、すぐ応募せずに、評判をしらべたり、リスクとメリットどちらが大きいか再考してみましょう。
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