イラストの営業をしていると、ポートフォリオは郵送してください、と言われることがあります。
そんな時、注意した方がよいこと、郵送でポートフォリオを受け付けている会社についてまとめてみました。
ポートフォリオを郵送で受け付けている企業については、すでに情報が変わっているかもしれないので、この記事を鵜呑みにせず、必ず各企業の公式HPを見てから応募してください。また、各企業と、このブログは何の関係もありません。
イラストポートフォリオ送付時の注意点
送付状をつける
イラストポートフォリオを送る時は、ポートフォリオだけでなく、送付状をつけましょう。丁寧で常識的な印象が高まります。
送付状とは、同送した送付物が何で、数量をいくつ送っているかなどを、簡潔に説明してある文書です。「送り状」「添え状」などとも言います。
ビジネス文書なので、基本的にA4用紙縦使いで、明朝体・横書きです。
詳しくは、ネットで探せばテンプレートがいくらでも落ちていると思うので、一番合いそうなものをアレンジして使いましょう。
時候の挨拶が入っている時は、季節感が間違っていないかどうか、必ず確かめましょう。
うっかりしてしまいがちなのですが、何社も使いまわす時は、絶対に、会社名を間違えないようにしましょう。印象がよくないです。
また、送付状には、何を見て応募したか(たとえばHPなど)や、自己紹介なども軽く入れると印象に残りやすいかなと思います。
郵送OKのところのみに送る
ポートフォリオを求めていない企業や、メールのみでポートフォリオを受け付ける企業もあります。
まずは電話、メールなどで問い合わせをしてみて、その企業が求める体裁で送るのが肝心です。そうでないと先方に迷惑がかかります。
小さいデザイン会社などは、紙で送られると保存スペースがなくて、置き場に困ってしまう場合もあるそうです。気をつけましょう。
募集を出していない企業に送付する是非
著者は、ポートフォリオ受付の問い合わせをして、お返事がいただけなかった企業にポートフォリオを送ったことがあり、それで仕事をいただいたこともあります。
でも何百件も応募していると、それは非常にまれなケースだと気付きました。
基本的に、ポートフォリオ送付のOKをいただいた会社に送付するのが、営業成績を伸ばすコツかなと思います。
ポートフォリオ受付の問い合わせを行った時に、お返事をいただけなかった企業は、基本的に縁がない、と捉えたほうがいいのかなと感じます。「営業お断り」とHPなどに記載されていない限り、問題はないのかもしれませんが、期待しないほうがいいです。
のべつまくなし、目についた企業に郵送営業するスタンスは、成功率もよくないですし、郵送代金が無駄になりやすいです。
少しでも興味を持っていただいた企業に送るのが、労力的にも経済的にもベターです。
A4ポートフォリオの場合は角2封筒がベスト
一般的なポートフォリオのサイズはA4であることが多いそうです。
そのさい、封筒は角2サイズがベストです。
色は茶や白がよいかなと思います。カラー封筒は、企業に送るには少々カジュアルすぎるきらいがあります。
そんなことをする人はいないと思いますが、汚損した封筒で送るのは絶対にやめましょう。
印象が良くないです。
また、企業にはたくさんの郵便物が来るので、折り重なった時に、他の郵便物まで汚してしまい迷惑をかけてしまう可能性があります。特に油汚れは良くないです。
たくさん郵送する予定の人は、ホームセンターなどで100枚入りなどの業務用のを買ったほうが単価が下がります。
切手は金券ショップでまとめ買いすると少しお得です(普通切手しか手に入りませんが)。
とはいえ、切手を貼るというのは存外、手間です。一度に50件くらい郵送営業する場合、うんざりすることもあると思います。綺麗にまっすぐ貼れなかったりしますしね。
その場合、梱包だけして郵便局の窓口に持ち込めば、送料を払うだけで、あとは郵便局の方が処理して下さるので、切手を貼る手間がありません。金券ショップで切手を買って、自ら貼って送るより多少高くつきますが、その方が手間的には楽です。
記念切手で送るのも季節感があっていいのかなと思うのですが、アニメの切手などは、企業への営業というTPOにふさわしいかというと、ちょっと疑問です(そのアニメの出版社に営業をするのなら別ですが)。
リターンアドレスも書く
封筒の裏には、自分の住所氏名を書いたほうが、郵便トラブルが起こりにくいです。
たとえば、郵送料金不足や、住所が間違っていた時、リターンアドレスを書いてあれば、手元に帰って来てくれます。
また、送付先企業も、送り主が誰かわかると、開封するときに安心感があります。
「ポートフォリオ在中」などと封筒に明記しておくのも、内容物がわかりやすくて親切かなと思います。
郵送ポートフォリオ受付OKとHPで明記してある企業(2023/10現在)
おもに出版社についてまとめました。探せばこの他にもあると思いますが、目についたところをピックアップしました。
企業名 | 取り扱っているジャンル(ざっくりです) |
池田書店 | 児童書、外国語、趣味、カルチャーなど多岐 |
くもん出版 | 学参、絵本、ドリル、一般書など |
永岡書店 | 児童書、趣味、雑学、心理学等の実用書など |
高橋書店 | 手帳・日記・書籍・家計簿・カレンダーなど |
ナツメ社 | 一般書、資格、就職、児童書、語学など多岐 |
ブティック社 | 児童書、住まい、ハンドメイドなど |
先方にご迷惑になるので、やみくもに送付するのではなく、ひとまずHPを見てみて、自分の絵柄とマッチしそうだと思う企業に送ることをおすすめします。
・(参考)商業案件獲得のコツ記事
HPで郵送営業OKと書いてある企業は競争率が高い
情報をまとめておいてなんですが、HPでポートフォリオ募集、と書いてある会社は、だれでも募集していることがわかるわけなので、ライバルが多い傾向にあります。
ですので、よほどニーズにマッチしていない限り、なかなかお仕事をいただけないです。
営業OKとHPに明記してある企業に送るのは、郵送営業に慣れるための初めのステップくらいにとらえて、次はもっと、競合が少ないところ、自分の得意分野が発揮できるところを、自ら探していくのがコツです。
ポートフォリオを送ったあとは
人によっては、「本日ポートフォリオを送付いたしました。よろしくお願いいたします」などと、メールや電話で先方に連絡を入れる場合もあるようです。
それがいいのか悪いのはわからないのですが、印象には残るのかなと思います。ただ、最近は、電話での営業は少なくなっているみたいです。
なお、ポートフォリオは送っても、反応がないことの方が多いです。腹を立てるのではなくて、そういうものだと思ったほうがいいです。
「ポートフォリオ届きました」と報告をくださる企業もありますが、レアケースです。
著者の主観ですが、お仕事のご依頼がある時は、送付からひと月以内のことが多いです。
企業によっては親切に、「採用する場合は○週間以内にご連絡します」という感じに書いてある場合もあります。
選考期間が明記されていない場合は、著者は、大体ひと月半ほど過ぎたら、ダメだったんだなと思うことにしています。(ずっと後に連絡が来るケースも、ないわけではないみたいです)
この期間は、ただ待つのではなく、ポートフォリオを作り直したり、新しい作品を作ったりして、ダメだった時の、次の営業に備えておく方がいいのかなと思います。
・(参考)大量にポートフォリオを送る人向け記事↓
・(参考)お仕事取れた場合の記事
一件お仕事をいただいたからゴール、というわけでもないので、お仕事が取れても、営業は継続したほうがいいです。そのお仕事が次にどういうお仕事に繋がるか、などを考えながら次の営業に臨みましょう。
イラストポートフォリオ制作には、完成度の高いデザインが可能なillustrator、photoshopなどのAdobe製品を使う人も多いです。
pdf入稿をする人もいるかと思うのですが、pdfも編集できて、かつillustrator、photoshopも入っているクリエイティブクラウドを買っておくと、ちょっと高いんですけどいろいろ便利です。
冊子状に作りたい人は、クリエイティブクラウド入っているIndesignのほうが便利かも。各ソフトを単品で買うのもいいんですが、pdf編集ができるアクロバットが入っている点が、ポートフォリオ作りでクリエイティブクラウドをおすすめする理由です。便利さをお金で買う感じかと↓
まとめ
ポートフォリオ郵送営業は、送られる企業の気持ちを考えて準備を行おう。大量送付の場合、切手を貼らずにそのまま郵便局窓口に行き、送料だけ払う方が時短。
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