ポートフォリオもできた、実績も結構増えてきた、
となったら、いよいよ本格的に営業活動を始めていきましょう。
イラストの営業は、大きく分けて2種類の方法があると、個人的には思っているのですが、この記事では、それを見ていきつつ、その両方のメリット、デメリットを書いていきます。
直接営業と間接営業
イラストの営業には、大まかにいうと、直接営業と間接営業があります。
直接営業の例
・企業に作品ポートフォリオを郵送やメールで送付したり、直接企業へ出向いて、見ていただく。
※最近はメール営業が多く、電話や、直接持ち込みは少ないそうです。
なお、企業の連絡先を調べるには、こういう本を使う人もいるみたいです。
・『広報・マスコミハンドブック PR手帳』
間接営業の例
・SNSに作品を掲載しておき、それを見た企業や個人から仕事のオファーが来ることに期待する
直接営業
メリット
自分の仕事したい相手とだけ仕事することができる
よくわからない人から仕事を受けたくない、という人も一定数いるかもしれません。
その点、直接営業は、自分が、どの個人、どの企業と仕事をするのか決めることができます。自分の営業をかけたところからだけ、仕事が取れるわけなので(なかなか取れないですけど)。
メンタルが太くなれる
また、基本的に営業はスルーされるものなので、メンタルが強くなれます。
フリーランスでイラストレーターをしていると、無茶振りクライアントへの対応もままあるので、心が強くなれるということは、一種のメリットです。
感想がもらえる時がある
営業していると、ポートフォリオの感想をいただけることがあります。
企業に営業をかけている場合、相手はたくさんのイラストを扱ってきたプロなので、プロの意見が聞けるわけですね。
著者は、長文のお礼メッセージと感想(手書き)をいただいたことがあります。
また、営業のコツなどを教えて下さる親切な編集者さんもいました。
こういう交流は、直接営業じゃないと得られないメリットかなと思います。
基本的に、感想はいただけないものなので、稀にいただけると嬉しいですし、ポートフォリオの改善にもつながります。
また、ちょっと勇気がいりますが、直接持ち込みをすると、さらに得られる情報量は増えます。
営業職経験がある場合、出版社が近くにある場合などは、直接持ち込みも視野に入れてみるといいかもしれません。
最近はイラストの直接持ち込みは、アポを取るだけでも結構大変のようですが、得られる情報は段違いだと、経験者から聞きました。
たしかに、対面で話すと、先方もこちらの人となりを理解してくれやすいですし、こちらもアピールしやすいのだろうなと思います。直接会ってから仕事を振りたい、という企業も一部あるようです。
営業ポートフォリオを郵送・メールで送るだけ、よりも、送ったということを先方へ連絡するなど、文字だけでないコミュニケーションを図ると、印象に残りやすいようです。
営業は、先方にとっては煩わしいものになりがちです。迷惑にならないよう心がけましょう。営業を比較的ウェルカムととらえる企業と、そうでない企業があるので、よく見極めるのが大切です。
イラストポートフォリオの作成には、デザインソフトであるイラレやフォトショなどのAdobe製品が便利です。ただお値段がわりと高いので、セールか「アドビ スクールパートナープログラム」に入っているAdobe 公認スクールを使うと安く使えます↓
デメリット
郵送の場合、コストが結構かかる
ポートフォリオを郵送する場合、ポートフォリオの印刷代と、郵送料がかかります。
梱包の手間も。
しかも高い確率でスルーされるわけなので、下手をすると赤字になります。
送って音沙汰がないと、地味に落ち込む
ポートフォリオを1件送ってダメだったら、そういうこともあるのかなと思えます。
しかし、100件送ってもすべてスルーされてしまったりすると、その費やした時間を思って途方にくれます。そして、人によってはそういうことも起こりえます。
でも営業しないと、絵がそんなにうまくないイラストレーターの場合、なかなか仕事は取れないのも事実です。宝くじが、買わないと当たらないみたいに。
極力コストをかけたくない人は、メールでの営業をする方がいいかと思います。
ただしメールは郵送よりさらにスルーされやすいと、ある編集部の方が仰っていました。その企業だけの傾向かもしれませんが……
間接営業
メリット
自分で営業をかけなくても、しぜんと仕事が舞い込む
SNSをやっていて、影響力がある人は、作品を発信するだけで仕事が来る可能性があります。
この営業手法は、作品をUPしておくだけの手間で済み、自分は作品作りに集中できるます。この営業スタンスがクレバーなのは間違いがないです。
ただし、
相当絵が上手いか、SNS影響力がなければ、待っていても仕事は来ないです。この方法を選べるのは、イラストレーターの中でも、選ばれし者だけという印象です。
では、絵が下手なイラスト描きは、SNSをやらないほうがいいのか?
というと、そうでもないです。
絵が下手でも、エッセイがうまいかもしれないですし、あなたの熱い趣味の語りが、共感を生むかもしれません。何で人の心を引き付けられるかは誰にもわかりません。
おっくうだなと思っても、SNS自体は、1、2個やっておいた方がよいかと思います。
というのも、SNSをやっているイラストレーターは、受注した仕事の成果を発信することで、取引先の宣伝にもなります。
ですので、SNSをやっていないイラストレーターよりも、付加価値の高いサービスを提供してくれる取引相手として、取引先が見てくれるかもしれないからです。
SNSを2個くらいやっておいた方がいいというのは、無料で使えるSNSは基本、いつサービスが停止するかわからない上、違反によってアカウントを永久停止されるリスクもあるからです。
せっかく育てたアカウントが、ある朝、急に消えてしまうかもしれないorログインできなくなるなどの可能性を見越して、複数個のSNSアカウントを持つことは、リスクヘッジになります。
SNSの一例(note)
noteは記事の販売ができるので、比較的クリエイター向きかなと思います。ファンが付いたらメンバーシップ機能などを利用して、さらに囲い込んでいくというビジョンも立ちやすいです。
デメリット
炎上
間接営業で使うSNSアカウントは、イラスト専用のものを作ったほうがいいです。
日々の愚痴を吐き出していたり、何かの悪口を言っていたりすると、案外クライアントは見ていたりします。
また、迂闊な発言をすると、これまで積み重ねてきたSNS上の実績ごと燃えるので、一瞬にしてすべてを失う可能性があることは否定できません。
ネガティブなことや悪口を公然と書いている相手と交流することは、自分にとってもマイナスイメージにつながりがちですよね。
誰しも炎上のリスクは避けたいものです。問題を起こしたタレントが即、企業CMから外されることからも、企業はイメージを重視する傾向があります。
炎上リスクのあるイラストレーターを、おそらく企業は避けますので、イラスト営業に特化した、愚痴や悪口、個人情報をつぶやかない、イラスト営業に特化したアカウントを作っておきましょう。
おすすめの営業法
いろいろ書いてきましたが、個人的におすすめなのは、間接営業のためのSNSを育てつつ、直接営業を行い、間接営業だけで仕事が獲得できるようになるよう徐々にシフトしていく、という方法です。
直接営業、関節営業の片方しかやってはいけない、ということはないので、両方のいい面だけを取り入れていくのがいいのかなと思います。
まとめ
・営業には直接営業と間接営業があり、どちらにもメリットとデメリットがある。良いところだけ組み合わせて使おう
コメント
サメダさん、おはようございます😊
イラストレーターの方がエッセイも書いていてとてもお上手!みたいなパターンを最近みました。
イラストと短いエッセイを、その方の住んでいる地域のミニ新聞に連載されているとか。
あと、短歌の世界も二刀流、三刀流が多い印象です。
SNSで発信する時、昔は頑固一徹この道一筋がメインだったけど今は間口は広げた方が良い気がします、出来るならばですが^_^
つぐみさんこんにちは、
どっちもできる人って器用でうらやましいですね。
短歌もそうなんですか、どこもそうですけど、
それ一本で食べていくっていうのは、最近は難しい印象ですよね。
いろいろ組み合わせてやっていくしかないのかなと感じたりしますね。