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【女性向け小説】人気の出やすい女子主人公の書き方

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女性向けの、女子が主人公の小説を書いてみたい。

女子主人公小説で、人気の出やすい要素を知りたい、という人もいるかと思います。

売れている女子主人公小説は、女性の共感や支持が高い傾向にあります(その分アンチも多いですが)。

自分と主人公を重ね合わせて読む人が一定数いるためかもしれません。

著者は少女小説やTLなど、女子主人公の小説が好きで20年以上読んでいます。そんな著者の考える、人気の出やすい要素から見る、女子主人公の書き方を解説してみました。

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テンプレ要素を軽視するのはNG

人気の要素というのは、多くの人が使っている、いわゆるテンプレです。

なんだ、つまらないな、と思うかもしれませんが、定番要素を外すと、共感を得にくいキャラクターになってしまう危険性が高いとも言えます。

なお、女子主人公小説の昨今のテンプレ要素は、溺愛とスパダリです。特にこだわりがなければ、この2つは押さえましょう。いいとか悪いとかは別として、入れないよりは人気が出やすいです。

女性支持・共感を得やすい要素6選

賢いヒロイン

主人公が、頭がいいという設定は、女子主人公小説のテンプレ要素です。

というのも、女子は力が弱い場合が多いので、頭脳で局面を動かすストーリーに自然となりがちです。

ライト文芸などでは、「一芸に秀でたヒロイン」が王道パターンです。

料理、毒、あやかし調伏など、自分の知識+図書館で調べられそうなテーマが多いです。

上記の3つはうんざりするほど類似パターンがあるので、クオリティ勝負になってきやすいです。

ただ、こういう要素は、みんながこぞってなぞるだけはあって、人気も出やすい印象。初めて書く人は、こういうテンプレをゴリゴリになぞってみると書きやすいかも。

ヒステリックな主人公は反感を買いやすいせいか、大体、人公の性格設定はクーデレ系が多いです。

自分の興味がある分野にだけすごく興奮して、かわいげを見せる点が、ヒーローに刺さるというパターンが王道。

クレバー主人公例


『探偵は御簾の中 検非違使と奥様の平安事件簿』

平安物は人気ですが、これは夫婦バディで謎解きする異色の作品。

作者はミステリ作家なので、ミステリの質は担保されてます。これを女子主人公ものにカテゴライズするのは異論もあるかと思いますが、一応半分は、女子主人公です。

年下男子と結婚した忍。二人は契約結婚

なんちゃって平安になりすぎず、平安の悪しき価値観なども踏襲している印象。例えば、夫が自分に一途すぎるので、逆に世間体などが不安になってしまう忍が、読者からはズレていてかわいい、と思える一冊。糖度も、ミステリにしてはある印象。



一芸ヒロイン例

『これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~』

経理の主人公が、社内の謎を解いていく話。ファンタジーではないので派手な立ち回りなどはないですが、現代ものを書きたいならおすすめ。NHKでドラマ化もされています。

この作者はノベル大賞で入選経歴があり、そこからコバルト→オレンジ作家なっているので、オレンジ文庫(コバルト文庫)の傾向を掴むのによいかもしれません。

このほか、少女小説といえばオレンジ文庫(コバルト文庫)といっても過言ではないので、少し硬めの文体で、女子ヒロインを書きたいなら、オレンジ文庫の代表作を何作か読むのがベター。

ノベル大賞対策にもなるかも。



なお、ノベル大賞を狙うなら、まずオレンジ文庫で開催している短編小説新人賞を足掛かりにしていくのもおすすめです。その理由はこの記事に書いてあります↓




正義感が強い

最近悪女ものも流行っているのですが、読んでみると正義感の強い主人公が大抵です。

というのも、ダークすぎたり、残酷すぎたりすると、昨今のコンプラ意識に抵触しやすいのと、一定数いる「残酷嫌い勢」が離脱してしまうので、支持を得にくいのかもしれません。

とはいえ、あからさまに「赤信号で横断歩道を渡るのはダメ」みたいな、当たり前の正義をうるさく振りかざすキャラがウケるわけではありません

酸いも甘いも嚙み分けた感じの、冷静な正義感が好まれる印象

ちょいワルだけど、根はピュア、みたいな感じでしょうか。


心身ともに強靭

一言でいうと、女子向け小説の女子主人公に求められるのは、芯の強さじゃないかと思います。

カッコよさ、クールさ、男前さ(差別的なんですけど)、そういう感じ。

  • 過酷な状況でも、過度に落ち込みすぎない。
  • 自分の身の安全は顧みず、一番よい解決方法を見出していく。

などが、ヒロイックさを高めるコツかなと思います。

なお、我が身を顧みない主人公の身の安全を、一番案じてくれるのは本命ヒーローでなくてはいけません。

語弊を恐れず言うと、「本命ヒーローをやきもきさせるためにピンチになる(あくまで主人公は無自覚)→愛が深まる」が基本の構造だからです。

これ、さじ加減が難しくて、無策(または下策)で困難に立ち向かって、やみくもに周囲を心配させる主人公だと嫌われてしまうんですよね。

そんなダメ主人公をヒーローが溺愛してしまうと、読者としては、もう2人で勝手にやっててくれ、という気分になってしまいがちです。

自分の苦難についてはあまり自分では語らず、周囲の人間に心配させる描写のほうがよいのかなと思います。あまり主人公の苦難について自分で語らせると、「あー作者は自分の主人公のことが大好きなんだな」と、読者はわりと引きます

主人公には道義的に正しいことしかさせず、周りの人が自己責任で自滅したり、主人公に爆発的に感動して、もてはやしたりする展開が、ここ最近の作品には多いのかな? という気がします。

かつては、苦難の主人公ものが流行ったんですけど、あまり過酷すぎるのは、このごろトレンドじゃないっぽい印象。苦難を与えるにしても、そこそこのものにしておいた方が無難かも。

特にweb小説と、ライト文芸系。

心強めの主人公例

・『シュガーアップル・フェアリーテイル』シリーズ

砂糖菓子職人のアンのお仕事物。

ヒーローの妖精であるシャルが、序盤、少女小説にしては引くほどアンへの当たりがきついです。よくアンは心折れないなと、感心するほど。アンのひたむきに仕事を頑張る姿に心を打たれて、だんだん二人の関係が親密になっていきます。

シュガーアップルシリーズは、この作者のデビュー作です。ビーンズで賞を取るには、このくらいのレベルが必要になる、という参考になります(ちょっと受賞年は古いですが……)。また、イラストが綺麗なのでおすすめ。アニメ化されてます。






身内に甘い

身内にはとにかく甘い、というのも、女子主人公のあるある要素です。

  • 身内のためには自己犠牲をも厭わない→そこからの溺愛

みたいなパターンも結構王道です。

たとえば

「主人公は一族の嫌われ者だけど、家族のために、恐ろしいと言われているあやかしに嫁ぐことになる→でも実は彼はスパダリで、超溺愛される」

とか、

「家族を食べさせるために遊里or後宮に身売りしたけど、超高貴なスパダリに寵愛される」

など。

ただし、主人公に不幸が続くと、web小説では特に読者が離脱しやすいようです。不幸と溺愛は、セットにすることを心掛けたほうがいいかも。

極端な話、女子向け小説のweb投稿で、閲覧数競争のスタートラインに立ちたいと思ったら、スパダリは絶対に抑えるべき要素です。それがいいとか悪いとかは別として。

ヒーローのイケメンさ+ハイスペックさは、あればあるほどいいので、たくさん盛りましょう。



とにかくモテるが本人無自覚

主人公は、ハイスぺイケメンの本命にモテるのは言うまでもなく、おじいちゃんから子どもまで、さらに、同性にまでも、めちゃモテしてください。

異性の機嫌を取ることばかりに意識が行って、同性には塩対応なのはリアルでも嫌われがちです。異性との恋愛描写も大事ですが、その主人公が女友達や家族に対してどういう態度をとるかも、(女性)読者は見ています。

主人公のことが嫌い→大好きになる、みたいなパターンも大いにアリです。

本命には、特にその恋愛が成就するまでは、無自覚にモテまくる感じが王道みたいです。

スパダリヒーローは熱烈に主人公のことが好きなのに、主人公は全然気づいていない、という展開がテンプレです。鈍感主人公を意識するといいかも。

ハーレム展開にする場合もあると思いますが、主人公は、本命か、サブの本命くらいまでしか愛さないほうがいいです(三角関係くらいまで)。

気の多いヒロインより、一途な感じのほうが支持が得やすい印象だからです。

ドロドロ恋愛の場合は別ですが……

とにかくモテるが本人無自覚主人公例

『破妖の剣』シリーズ

コバルト文庫の代表作の一つ。

初版はかなり古いのですが、こちらの作品は女子主人公ものを書くなら、押さえておきたい教科書みたいな本(個人的主観)。コバルト文庫はオレンジ文庫に移行したのですが、コバルトとオレンジには通底するテイストのようなものがあります。

戦う主人公(身内に甘くてとんでもなくモテる)、美形どSヒーロー、キャラ立ちしたサブキャラ達。当時物議をかもした怒涛の展開。クラシックな少女小説のエッセンスが詰まった一冊。

なお、マエタマさんは、次々に新作を立ち上げ、未完作品をふやして読者をやきもきさせるのが通例でした。破妖は完結してよかった。





ある種の残念さ

主人公には、ある程度の「残念さ」も付加するのがおすすめです。

女子を主役にスケールの大きな話を展開させようとすると、どうしても、頭のいいヒロインを造形してしまいがちです。とはいえ、図書館で引っ張ってきたような知識と正義感ばかりひけらかすヒロインに共感するのは難しいです。

共感は、残念さによって生まれやすいです。

完璧な人なのに、1点だけ面白いくらいダメな点があると、好感が持てる場合ってありますよね。完璧さと残念さの対比があればあるほどよいのではないでしょうか。ただし読者に引かれない程度に。

残念な部分、というのは、例えば「恋愛に疎い」という要素です。

こんなに聡いヒロインなのに、恋愛はダメなんだ、と思うと、かわいげがあったりしますよね。

「鈍いヒロイン」というテンプレートを踏むことで、読者に、今後のどういう恋愛ストーリーが展開されるのかわかってもらいやすく、安心感につながります。

ただ、恋愛に疎いという要素は女子主人公小説においてほぼデフォルトの造形なので、もう1点くらい、残念要素を付加しておいた方が個性が出やすいです。

残念系主人公例


『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』

乙女ゲームの悪役令嬢カタリナに転生してしまった主人公が、破滅フラグを頑張って回避する話。一生懸命真面目にやっているのに、どこかズレているという残念感が、主人公のかわいらしさにつながっている作品です。

アニメ化映画化もされてます。





まとめ

端的に言うと、いろんな意味で「強い」ヒロインが好まれます。王道をなぞるのはつまらないかもしれませんが、ある程度王道も利用しながらストーリー作りをしないと、読者が付きにくいということは言えます。

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このブログを書いている人
サメダ

小説を読むのが好きで、一般文芸系小説賞の下読みを数年しています。
公募勢でもあり、これまでの獲得賞金は160万超。
このブログでは創作、公募について発信していきます。記事内容は、公式とは無関係で、著者の主観による部分が大きいことをお断りしておきます。
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