創作上で、神社のシーンやゆかりのあるキャラクターを出したい!
でも初心者過ぎて何から調べたらいいのかあんまりよくわからない……どの本がいいの?
という人向けに、実際に買ってよかったと感じた本について書きました。
なおこの記事は、神社ビギナー向けを想定しています。
神社のしきたりやシステムについて知りたい
『マンガ版 神社のいろは 神社検定公式テキスト』
初詣などで神社にお参りに行く人も多いかと思いますが、意外と正式な作法やそれぞれの神社の由来って、よくわからないな、と感じていたりしませんか?
そういうものが知りたい人のニーズにこたえてくれやすい本です。
この『神社のいろは』は、神社検定の公式テキストをコミカライズしたものです。
そのため、書いてある知識に信憑性や一般性があることを、わりと期待しやすいです。
8章立てで、それぞれの章に、ビギナーが疑問に思いやすい部分について、Q&A方式で回答していく流れの本です。
各章は以下の通りです
- 第1章 身近な神社のあれこれを知りたい
- 第2章 参拝などの正式作法が知りたい
- 第3章 全国的な神社の由来が知りたい
- 第4章 お祭りについて知りたい
- 第5章 神棚と家のお祭りについて知りたい
- 第6章 お伊勢さんについて知りたい
- 第7章 皇室のお祭りについて知りたい
- 第8章 神社にまつわる制度と歴史について知りたい
個人的には2章の参拝方法は日常生活に役立つ感じで、4章の神職の服装、持ち物などの解説が創作勢的にありがたい感じがしました。
神社に絡んだ冠婚葬祭についてもそれぞれ解説されているので、神社に関わる基本的なマナーなどを知りたい人にはおすすめの一冊かと思います
- マンガなのでわかりやすいし早く読める
- 神社検定のテキストのマンガ版なので、ゆくゆく検定を受けたい人にも〇
- 挿絵がゆる系なので、作画の参考にはしにくい
- 写真などは載っていないので、あくまで知識を得たい人向け
神社建築が知りたい
『建築知識2025年1月号』
この号は神社建築の特集号なので、神社という建物について知りたいというニーズにダイレクトにこたえてくれるコスパのいい本かと思います。
神社建築の作画をしたい人が持っておいて損はないかなと感じる部分としては、
神社建築のバリエーションは神社や地域によって違うのですが、それが詳しく図解されている点です。
また、屋根、門、組物、軒、建具など、細部についても解説されているので、このパーツは何という名前だろうか? という疑問も解決しやすいです。
古事記のマンガもおまけで載っているので、軽く古事記をかじってみたい人にはお得な本かと思います。
- 作画の参考にしたい人に特に向いていそう
- 図がわりと細かめに描かれているので、構造感がわかりやすい
- わりと仔細に解説されているものの三面図ではないので、情報量が物足りないと感じる場合は、ほかの資料で補う必要がある
- 参拝のルールなどしきたりや文化方面を知りたい人は『神社のいろは』のほうがいい
『鳥居大図鑑』
神社の鳥居の写真だけが載っている、鳥居にこだわりたい人向けの本。
鳥居と一口に言っても、大きく分けて、神明系鳥居と明神系鳥居の2系統があるようです。
そこからさらに細かくバリエーションが分化しており、奥が深いです。それを実際の写真で眺められるので、鳥居好きにはたまらない本かと思います。
所在地、主祭神、創祀、鳥居の形式が各鳥居ごとにカラー写真とともに掲載されています。
- 神社の所在地&注目ポイントが解説されているので、掲載の鳥居に実際に行って楽しみやすい
- 全ページカラー
- あくまで鳥居にフォーカスした本です。そのため、境内や本殿を詳しく知りたい人には向いていません。それが知りたい人は『建築知識2025年1月号』がよいかと
- 絶版の様子です。中古でしか手に入らないも
神社に祀られている神について知りたい
古事記を読むと神社に祀られている神の来歴やエピソードがわかってきます。
古事記についてはいろいろな出版社から出ていて、本格的なものからコミカルなものまで多様です。
ここでおすすめするのは、初心者でもとっつきやすいコミカル系の古事記です。
『レッツ!!古事記』
この本は五月女ケイ子さん作の古事記マンガの文庫版です。
五月女さんのイラストは昭和レトロ感とコミカルさが共存した絶妙な愛らしさがあり、そういうのが好きな人にはかなりおすすめの一冊です。
なおこういうタッチの絵です↓
この本はマンガですし、文字量もそれほど多くはないので、古事記の入門書として向いているかと思います。
古事記はけっこう激しさのある展開もあるのですが、五月女さんのかわいい系のイラストがそれをマイルドにしてくれていて読みやすいです。
この本で軽く古事記のエピソードや流れを把握したら、もっと専門的な本へ入っていったらいいのではないかと思います。
- 絵が可愛く、神々がコミカルに描かれていて親近感がわきやすい
- 漫画の作者独自の解釈も含まれ、わかりやすく落とし込まれている
- 全部の話が載っているわけではないし、ダイジェストだと感じる人もいるかも
- 絶版のようで、現在古本のみです
いきなり専門書を読むと心が折れがちなので、
これちょっと簡単すぎるんじゃないの?
と思うくらいの本で基礎知識を定着させていくのが着実です。
神話は、古代から語り継がれてなお消えなかったほど良い物語だという解釈もできるので、創作のネタが詰まっているかと思います。
基本を押さえておけばアレンジもできるので、簡単にでも履修しておいて損はない分野かと思います。
まとめ
神社に祀られている神々について知ると、実際に行ったときに面白さが高まりますし、ちょっとした優越感に浸れるほか、創作ネタとしても鉄板の面白さがあります。
簡単な本から読んでみるのがおすすめ。
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