南極って北極とどう違うの? ですとか、どういう生き物がいるの? 南極に実際行った人は何を感じてるの?
などということを知りたくなった時に、便利な本を集めてみました。
ちなみに南極のほうが北極より年間平均気温が低く、寒い傾向があるそうです。
一般向け
『みんなが知りたい!北極・南極のひみつ 極地の「なりたち」と「いま」がわかる本』
『みんなが知りたい!北極・南極のひみつ 極地の「なりたち」と「いま」がわかる本』は、おそらく高学年以上の児童なら読める本で、南極について、相当にわかりやすく書かれています。
この本を一冊読んでおけば、ざっくりと南極のことはわかるので、かなりおすすめです。
内容は4章立てで、以下のようになっています。
- 第1章 比べてみよう、北極と南極
- 第2章 北極のことを知ろう
- 第3章 南極のことを知ろう
- 第4章 北極と南極が抱えている、様々な問題
ページにして半分は北極のことが書かれているのですが、南極を理解する上で、北極との差異と共通点を知ることも重要だと思えば、一粒で二度おいしいお得な本かと思います。
南極について詳しく書かれているのは第3章です。
南極では隕石がいっぱい見つかるのだが、それはなぜか?
ですとか、
南極にも火山が存在すること、雪の降る地域とあまり降らない地域があること、など南極知識を学ぶことができます
- 総ルビの本なので比較的低年齢から読める
- それでいて、大人が読んでも十分勉強になる内容とボリューム感
- 一冊で南極と北極のことがだいたいわかる
- とくにないのですが、強いて言えば、電子書籍のほうが手に入りやすい点
『南極の食卓 女性料理人が極限の地で見つけた暮らしの知恵』
南極の観測隊はどんなものを食べているのか。何を考えて調理されているのか。
など、南極の食まわりのことを知りたい人向けの本。
調理隊員として南極に行ったことのある方のつづったエッセイ。
- 南極での食事情が知りたい
- 珍しい職業の人の本を読みたい人向け
- 特にないですが、こちらの作者の著作は、女性目線感が強め。という声が、アマゾンレビューにあります
同じ著者の別の南極料理事情の本としては、
『南極ではたらく かあちゃん、調理隊員になる』もあります↓
また、映画としては『南極料理人』が代表的かなと思います。
文章だけでは伝わらないことが、映像ではわかったりするので、興味がある人は見てもいいかも。
あとこの映画は、堺雅人さんのファンにもおすすめだということをお伝えしておきます↓
『南極さんぽ』
『南極さんぽ』は、いわゆる南極の地理や環境に対する知識を得る本ではありません。
南極基地に医療担当者として1年間滞在した、コ・ギョンナムという方の書かれた短いエッセイの連続+写真です。
この本のいいところは、実際に南極に行った人が、南極の厳しく美しい自然や生き物を見て、どう感じたかを率直につづっていることです。
その表現がいわゆる文学的でして、例えば
秋、夕暮れ時の南極の海は平和だ。
空はオレンジマーマレードのように甘く染まり、
海はやわらかなコーヒー色に変わる。
『南極さんぽ』P50
ですとか
故郷の街でも、今と同じで何も手につかないことがあった。そんな時私は、車や人の群れがブリザードの用に襲い掛かる都会の風景を眺めながら、パソコンの前でぼんやりしていた。あるとき、はたと気づいた。故郷や南極で、私から自由を奪ったブリザードの正体を。ブリザードが吹き荒れていたのは、故郷の街でも南極でもない。それは、私の心だった。
『南極さんぽ』P17
という感じです。
この方は、文学賞も取られた経歴があり、こういう感じの語り口が好きな人には向いた本かなと思います。
重ねて言いますが、南極の地理や環境に対する知識を得られる実用書ではありません。間違っている部分もあるようですし、写真もプロが取ったほどのクオリティではない、という声も見られます。
ただ、おそらく、そういう正確さとか知識とかを摂取するのが目的の本じゃないんだと思います。
スコットとアムンゼンの生き方の違いについて考えているコラムなどは、個人的には読んでいて面白いなと感じます。
また、医療者ということもあり、生死についての無常観みたいなものが透徹していて、そこもいいかなと思うんです(主観です)。
南極の雰囲気を、数多くの写真とともに、文学的に味わいたいときに読むと味わい深い本です。
- 頭を疲れさせない感じの、南極がテーマの軽い読み物が見たい人向け
- ぼんやり眺めて南極に思いをはせたい人とかに向いている
- ほぼ全ページカラーで写真も多い
- 知識を得たい人には不向き。あくまで文学み重視の本
- 読み物としてもだいぶ軽め
子供向け
『なんきょくへいこう』
『なんきょくへいこう』は、全27ページで、ひらがなとカタカナで表記されているため、それらが読める年齢(だいたい5、6歳くらいか)の子どもが、自分で読むのに向いている本です。
一部、保護者向けに小さい字でもう少し踏み込んで解説されているコラム部分があるので、親子で読むのを想定しているのかなという印象です。
- 写真がふんだんに使われていて南極ならではの景色がわかりやすい
- 低年齢の子供に南極がどんなものか教えるときに向いている
- あくまで低年齢の子をターゲットに作っている本なので、高学年以上の子には物足りない内容
まとめ
知識を得たい人は『みんなが知りたい!北極・南極のひみつ 極地の「なりたち」と「いま」がわかる本』が◎
雰囲気やエモさ重視の人は『南極さんぽ』が〇
南極の食事情が知りたい人は、『南極の食卓 女性料理人が極限の地で見つけた暮らしの知恵』。
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