等身の低いキャラクターは可愛く見えるので、マスコットキャラクターみたいなものを作りたい企業や個人からの需要がわりとあったりします。
でも、デフォルメって難しいですよね。
かわいく描いたつもりが、なんか変になってしまう……
とお悩みの方に、この記事では、かわいいデフォルメキャラクターを描きたいとき参考になる本を紹介します。
ビギナー向け・ほのぼの系
かわいいイラストの描き方事典、みたいなのものは数多くあります。
そのうちの、ビギナー向けの一冊をご紹介します。
『カモさんのイラスト大百科』
これはイラストレーターのカモさんによるイラスト辞典です。
人物、動植物、構造物、乗り物など、多種多様なデフォルメ例が掲載されています。
この本をぱらぱらとみていくと、こういう部分は簡略化しちゃってもいいんだな、という、デフォルメにあたって力を抜いてもいいポイントなどの参考になります。
一部の要素についてはイラストの描き順の説明もあります。
いわゆるアニメキャラクター系ではない、おとなしめでほっこり系の絵柄なので、汎用性が高いかと思います。
また、
- お絵かきには、どういう濃さのシャーペンを使ったらいいのか?
- 色付けには何を使うのか?
など、非常に基本的なことから説明してくれているので、イラストをちょっとはじめてみたいな、というビギナーに向いた本です。
生き物デフォルメの参考になる本
『いきものとイラスト – キャラクターデザインから本づくりまで。』
この本は、イラストレーターの坂崎千春さんの画集も兼ねた、いきものイラストの描き方のコツ本です。
坂崎千春さんは、JR東日本のICカードSuicaのキャラクターデザインなど、数々の、かわいいいきものキャラクターを手掛けるイラストレーターです。また、絵本作家としても知られています。
この、『いきものとイラスト – キャラクターデザインから本づくりまで。』は、3章立てで、以下のような構成になっています。
CHAPTER1が、画集部分です。
画集というか、お仕事で手掛けられたキャラクター達が紹介されているページです。
CHAPTER2が、かわいいキャラクター作りのノウハウ解説に当たるページです。
ペンギン、犬、猫など、いろいろな生き物をデフォルメや擬人化してしてかわいく描くとき、どういう点にこだわっているのか、何を省略するのか、などのヒントがつまっています。
CHAPTER3は実際、クライアントと実際どういうやり取りがあって作品が完成していくのかを、4種類の媒体の例(キャラクター制作、絵本、単行本、表紙・カバー・本文イラスト)を挙げて、教えてくれている章です。
実際にキャラクターイラストを強みにして、お仕事を受注していきたい人にとって知りたいような具体的な情報が多めです。
坂崎さんのイラスト制作過程についてもっと知りたい人は、こちらの本もあります↓
人物デフォルメの参考になる本
『“主線なし”イラストの描き方』
この本はタイトル通り、主線を使わないイラストの描き方のノウハウ本です。
イラストレーターのア・メリカさんのデフォルメ手法が学べます。
- なぜ人物をこういう感じにデフォルメするのか?
- 要素を簡略化しても特徴をとらえて描くには?
- 写真からデフォルメするには?
などが図と文で説明されています。
それに加えて、この本はかわいく見えるイラストを描くためのテクニックが詰まっています。
本の構成は以下のようになっています。
デフォルメをさらに引き立てるための、色彩や立体感、テクスチャのつけ方も同時に学べるお得な一冊です。
主線なしだとどうしても、パーツのキワの部分や細部の表現をどう処理するか、ですとか、光の当たり方をどう表現するか、などで迷いがちなのですが、この本には、主線なし絵の魅せ方のエッセンスがちりばめてあり、たとえ違う画風で描くにせよ、参考になる部分が多いです。
この、『“主線なし”イラストの描き方』ではキャラクターだけでなく、背景の簡単な描き方や映える構図についても、画像付きで説明されいます。
背景って制作時間がかかりがちなのですが、デフォルメにより簡略化することで工数を減らしながらも、リッチな絵になるヒント集としてもいいかと思います。
主線アリのイラストに加えて、主線なしのイラストも描けると、表現の幅が広がり、いろいろなクライアントに対応しやすくなるかと思います。
まとめ
デフォルメするのには、基本が大事。
ある程度基礎ができていないと、解説本を読んでもデフォルメ作業が難しかったりするので、生物や物体の構造の把握も重要かと。
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