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コンテスト応募時の「略歴」の書き方ヒント

略歴の書き方ヒント記事アイキャッチ 公募情報

応募する際に、略歴と応募歴を書く欄があるときがありますよね。

特に小説賞などではよく見ます。

創作勢
創作勢

あれどうやって書いたらいいの?

という疑問って、みんな一度くらいは感じたことがあるんじゃないかと思います。

そこで、いろいろな賞の求めている書き方・内容などを各公式HPより集めてみました。何かヒントになれば幸いです。

これ書いている人も、出版社の中の人ではないので、あくまで参考程度に見ていただけたらと思います。



略歴とは?

あなたの経歴を簡単に書いたものです。

一般的に、学歴と職歴を合わせたもののことを指すようです。小説賞によっては、略歴=筆歴・応募歴を含む経歴、というニュアンスの時もあります。

小説賞応募に関しての学歴の記載は、最終学歴のみでよいのではないかと思います。

どこの小学校や中学校を出た、などということを書けと指示がある賞は、見たことがないです。

なお、わかりやすい武器は書いておいた方が得かもしれません。(現役医師の書いた医療もの、現役弁護士の書いたリーガルものなどを送るときなど)

筆歴とは?

執筆歴や、賞の通過歴などのことを指すようです。

執筆スピードや賞レースにおける実力を知りたい場合もあるようです。


略歴・応募歴・筆歴を各賞の応募規定より抜粋

以下、各賞の応募規定をいくつか抜粋して、何が求められているのかを見ていきます。

例1・受賞歴・商業活動歴が知りたい

小説関係で投稿歴や受賞歴がございましたらお書きください。商業での活動歴がある場合もお書きください。

電撃大賞HPQ&Aより(KADOKAWA)

この賞だけでなく、応募時に商業活動歴を書くよう求められるケースは多かったです。


例2・応募歴が知りたい

他の新人賞の応募歴も可能な限り詳しく書いてください。

小説現代長編新人賞応募要項ページより(講談社)

今回の作品を含む他社新人賞への主な応募歴を明記のこと。

日本ミステリー文学大賞新人賞・光文文化財団HPより

応募者が、ほかにどんな賞に応募しているかも知りたいみたいです。

これを知って、出版社にどういうメリットがあるのか謎なのですが、自社の賞と賞傾向が似ている賞について興味があるんでしょうか。マーケティングに使うのかも? あるいは賞へのリピート率、筆歴みたいなものを知りたいんでしょうか? 詳しい人がいたら教えてください。


例3・すでに公開済みの作品かどうか

応募する小説がウェブサイトや同人誌等で作品掲載歴がある場合は掲載したサイト名または同人誌名

ダッシュエックス文庫応募フォームより(集英社)

応募された作品が、すでにwebや同人誌で発表されているものかどうかを知りたいようです。

web・同人発表済の作品をOKにするかNGにするかは、けっこう各賞でわかれているので、応募時にはチェックが大事です。

なお、最近はweb発表済み可の賞も多いですが、お堅い系の小説賞は、わりとweb発表済みNGのところが多めの印象です。応募を考えている人は注意が必要です。


例4・あなたが今何をしている人なのか知りたい

Q略歴はどういった内容を、どこまで書けばいいでしょうか?

A直近、あるいは現在何をなさっているかがわかれば、簡単な学歴、職歴でかまいません。

最終学歴・職歴を、学校名・社名だけ時系列に並べる形で結構です。

MF文庫JHPの応募Q&Aより(KADOKAWA)

職業と略歴

『このミステリーがすごい!』大賞HPより(宝島社)

略歴、現在の職業(学生であれば学校名・学年)

日本ファンタジーノベル大賞募集要項ページより(新潮社)

応募者が、現在何をして暮らしているかを知りたいようです。

出身地を聞かれるケースもあるようです。

略歴(出身地・文筆歴など)

太宰治賞HPより

地方文学賞だからでしょうか。



結局、略歴や応募歴には何を書けばいいのか

各賞の規定が最優先

基本的には、各賞の規定で求められている内容を、過不足なく書いてください。

そうは言ってもよくわからないという人もいると思うので、いくつか出版社の賞の要項を見たところ、書くことを求められているケースが多いものをいくつか書いておきます。

比較的多かったのが、

  • 商業活動(出版)歴があれば、書く

という点かなと思います。

ただ、プロデビュー経験のあるのリトライ勢にとって、リトライ勢だと知られることはあまりメリットにならない、と、小説家のわかつき先生のブログで拝見しました。前作が売れなかったということを表すらしいので……

他に必要度が高そう要素としては、

  • 応募作品がwebサイト(or同人誌)で発表済みの場合はサイト名を書く
  • (詳しく、と指示されていない場合)略歴は短めでいい
  • 小説公募の場合、文章系の受賞歴は書いておいてもいい
  • 選考通過歴を書くときは作品タイトル名までは書かなくてもよさそう

という感触です(個人の主観です)。

応募歴は、詳しく書いてほしい賞と、求めていない賞があるようです。応募する賞の規定に準じましょう。

YouTubeで拝見したのですが、「一次二次(通過歴)は、出版社からはじかれた経歴にしかならない」と言っている作家さんもいます。

そうなると、考えようによっては、一次通過or一次落選くらいだと、書かないほうがいいのかもしれません。

よく言われるのは、最終候補経験があれば書く、というものですが、これも受け取り側によってメリットになるかデメリットになるか変わってくるようなので、書くのは好き好きかなと思います。なお著者は書きます。


公式から言及がない時

要項で何も言及されていない賞は、書き方が応募側の自由裁量になるので悩みますよね。

そういう時は基本的に、明確な答えなどないと思ったほうがいいかと思います。

ただ、略歴・筆歴・応募歴は、あくまで応募作品の添え物にすぎないので、簡潔な記載を心掛けておくのが無難ではないでしょうか。


記入例(参考)

ガガガ文庫(小学館)応募フォームの記入例より

フォーム記入例を見ると、このくらい簡潔な記載でOKのようですね。


例外パターン

簡潔な経歴を求めている賞が多い中、このような例外もあります。

プロフィール(来歴や文学歴など,できるだけ詳しく)を自由な形式で記してください。(400字以内)

島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞HPより

ごくまれにですが、このように、詳しく書いてほしいという賞もあります。

この場合、なるべく丁寧に書くといいのかもしれません。小説の説得力を上げる経歴・資格を持っていると強みになりやすいかもですね。


なお、略歴の書き方について疑問に思った場合、応募数の多い賞のQ&Aをいくつか見てみると多少参考になります。

応募数の多い賞は、みんなが考えがちな疑問が集まってきていて、それにQ&Aコーナーで応えてくれているケースがあります(例:電撃大賞)。ただし応募規定は各賞に準じてください。


・(参考)コンテスト関連記事は、このブログ内に、ほかにもいろいろあります。ゆっくりしていってね!


まとめ

略歴の書き方は各賞の規定に準じてください。

その規定がないときは、自由裁量になりますが、略歴は、詳しく書けと求められない限り、簡潔に書くのがベターの印象。

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