選考を勝ち上がり、「あ、もしかして賞に手が届くのでは?」
という状況の人ほど、新作制作のことを考える必要があります。
以下、その理由を以下書いてみました。
受賞しそうな時に新作をとにかく生産したほうがいい理由
ただ発表を待っているだけだと発狂しかねない

結果が気になって、発表日じゃないのにサイトに行って様子を見てしまう、というのはわからないでもないです。あるあるだと思います。
特に、最終選考近くまで勝ち上がって来ている状態だと、そわそわして何も手につかないですよね。
それはそうなのですが、ここはあえて、新作を書くことをお勧めします。
何かしていると気がまぎれます。
ちょっと想像して欲しいのですが、もし落ちてしまった場合、発表日じゃないのにサイトに行ったりSNSを覗いていた時間を振り返った時、虚無しか残らないと言っても過言ではないです。
そんな黒歴史をあえて自ら作り出すこともありません。
また、受賞決定時に新作を書いていた場合、以下のようなメリットがあります。
受賞時に新作を書いてあると得な理由

プロになれる賞に受賞した場合
プロデビューしたら、受賞作で終わりではありませんよね。
2作目、3作目について考えていく必要があり、受賞作を片付けた次は、新作に取り掛かっていく必要があります。そこは疑う余地がないと思います。
webからの拾い上げで書籍化するより、公募で受賞したほうが次回作を出してもらいやすいという話は界隈でよく聞きますが、それでも、次の矢が放てなければせっかく公募で受賞したチャンスを逃してしまいます。
筆が早い人は受賞を見届けてから新作の構想や執筆も進めても余裕があると思うのですが、問題は執筆速度が普通~遅い人です。
執筆速度が普通~遅い人は、受賞を見届けてから次の作品に取り掛かるのでは、たぶん自分が苦しくなります。
どの業種のプロでも同じことが言えるかと思うのですが、自分が仕上がりに満足していなくても、〆切が来れば納品しなくてはいけません。
受賞前から受賞後有利に動けるかどうかの準備は始まっているので、先を見据えて動いてみてください。
とりあえず新作のネタ集めだけでも始めることをおすすめします。たとえ企画がボツになろうが、ストック自体は力になります。
プロになれない賞に受賞した場合
ところで、プロデビューできる賞より、そうでない賞のほうが多いですよね。
問題は、この、プロになれない賞に受賞した場合です。
この場合、早急に新作制作を考えていく必要はないのでは? 思うかもしれません。
それが意外と、必要なんです。
受賞というイベントは周囲への影響が大きいです。
小さい賞でも、受賞すると注目度が上がるんですね。フォロワーが増えたりもしますし、小説サイトだとPVが伸びやすくなったりします(すんごい上がるというわけではない様子ですが)。
プロデビューや書籍化を狙っている人は、SNSのプロフィールや投稿には書籍化されたい、作家になりたい、そういう旨をちょいちょい書いておくと、目に留まりやすくなるようです。
プロになりたい、書籍化されたい、と意思を明確に出している人のほうが、拾い上げるほうも声をかけやすいみたいだ、という経験談を書いている、拾い上げからの作家デビュー者や編集も見かけます。
また小規模賞で受賞した状態ですぐ次の小説賞に応募すると、それが有利に運ぶ時もあります。
賞によっては、過去その賞でいいところまで行った人には編集が付く、と明記しているところもあります。
ただ編集もいつまでもついてくれるわけではないし、受賞歴も日に日に古くなります。
受賞したての有利な状態の時こそ、多少無理してでも新作を仕上げて勝負をかけていくことが大事。デビューにつながりやすくなります。
落ちた時も新作書いたほうがいい理由
受賞しそうになってからの落選は本当に苦しいですよね。しばらく立ち直れないかもしれません。
落ちたものは納得がいくまで使いまわしたあと、webの投稿サイトに載せるなりイベントで売るなりすれば無駄なく利用できます。なお、再応募の際は改稿をおすすめします。
また、webに上げずに、デビュー後に、新作を作るためのネタのひとつとして温存しておくという手もあります。
実際、最終近くまで残った作品なわけですし、クオリティは高いはずです。それを雑に扱うのはもったいないので、大事に温存しておき、新作を書いてみましょう。
使いまわしは要項で禁じられていない限りにおいて悪ではないですが、新作も書いて公募に投げられる作品を増やした方が勝率が高まります。
宝くじと同じで、公募も運がかなり絡むので、応募要項を守りつつ、応募回数を増やした方が期待値が高いです。
まとめ
プロデビューできそうなときは次回作向けに新作に取り組み、そうでない賞を受賞した場合でも注目度が上がった状態なので、この状態のうちに、デビューに向けて新作書いてみて。
ストックがある人は強いので、とにかく書くことをおすすめします。
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