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【現代ファンタジージャンルはあやかし・学園ものが強】エブリスタのジャンル研究

エブリ現ファ記事アイキャッチ エブリスタのジャンル研究

小説投稿サイトエブリスタには、2024年現在16のジャンルがあります。

その1つが「現代ファンタジー」。

  • ファンタジーを書いたらどこにジャンル設定すればいいの?
  • 現代ファンタジーはどういう作品が多いの?

などのことで困っている人のための記事です。

今回は、この現代ファンタジージャンルの特徴や攻略法について研究してみました。

なお、この記事に書いてあることは著者の主観です。



現代ファンタジージャンルの特徴

現代ファンタジーに投稿されている作品の傾向

現代ファンタジーは現代日本を舞台にファンタジーが混じった世界観の作品が多いです。

とはいえ、大正ごろの話や異世界などの作品も時々ランクインしており、どこまでが現代なのか、というのは作者にゆだねられてる部分もあります。

このジャンルのランクイン競争率は、「ファンタジー」ジャンルよりはやや緩やかかなという印象です。

ファンタジーで現代が舞台の作品を投稿するなら、「ファンタジー」ジャンルより、「現代ファンタジー」にカテゴリ設定しておいた方が、ランキングに食い込みやすいかもしれません。


・ファンタジージャンル研究記事はこちら


お仕事物、学園ものが多め

現代ファンタジージャンルのランキング上位では、このような要素が見受けられます。

  • 学園もの
  • お仕事物(お店屋さん、探偵)
  • 幽霊
  • あやかし
  • 神様
  • グルメ

あやかし×お仕事は書店でもよく並んでいるジャンルですよね。需要が多いのではないかと思います。


エブリスタの現代ファンタジージャンルからの人気作品

どういう作品が、エブで書籍化、コミカライズ化したか、実際に触れてみることで、見えてくるものもあるかと思うので、先行作品の研究はある程度した方がいいかなと思います。


『京都府警あやかし課の事件簿』

京都生まれ京都育ちの作者による、京都×あやかし×お仕事もの。コミカもされており、長く続いているシリーズ。



『神様のお膳 毎日食べたい江戸ごはん』

派遣切りに合った主人公がまかない料理であやかしの心をつかむ話。




『居酒屋まるの千夜一夜物語 上・下』

居酒屋もの。異世界の客人にお好みの料理をふるまう。


ここで紹介した作品以外にも、エブリスタ内の検索機能を使えば、もっといろいろ書籍化作品が出てきます。お好みの作品を探してみては。

特にこだわりがないなら、書籍化研究は、なるべく出版年が新しい本で行ったほうがよいかと思います。最近の流行などもあると思いますので。


現代ファンタジーを作る上で参考になりそうな小説4選

エブリスタ以外で、現代日本を舞台にした作品をいくつか紹介します。

アニメ化、ドラマ化されるレベルの現代ファンタジーが知りたい人は、読んで参考にしてみるといいかも。

『夜は短し歩けよ乙女』

・『夜は短し歩けよ乙女』

大学ラブコメ。

新入生である「黒髪の乙女」に恋する「先輩」の青年の奇行がコミカルな作品。アニメ化、コミカしている人気作です。山本周五郎賞受賞作。

・『夜は短し歩けよ乙女』アニメ(Blu-ray)

主人公の青年もわりとおかしいのですが、周囲も奇人ぞろい。自然と展開はカオスなものに。

文体は、格調高いのにさらさら読める不思議なテイストで、森見さんの代表作ともいえる一冊。

彼の作品では『ペンギン・ハイウェイ』も、現ファジャンルです。

ペンギンがいっぱい街に現れたので、それを研究する小学四年生の「ぼく」の話。「ぼく」の歯科医院のお姉さんへの淡い恋がほっこりします。

もし森見作品の世界観が繋がっているとしたら、ペンギン・ハイウェイの「ぼく」のような優秀な子が、『夜は短し』の「先輩」みたいになるんだろうか、そしたら現実ってわりとシビアだな、と想像したりします。(『夜は短し』の舞台は、京大ではないかと言われています)



『RDG レッドデータガール』シリーズ

・『RDG レッドデータガール』

姫神憑きの女の子の成長譚。アニメ化されています。

焦れたい恋を追いたい人におすすめ

文章が児童文学っぽい雰囲気。なにげない感情描写が非常に繊細。キャラクターが常識的。

端的に言うと焦れます。キーワードとなる姫神の情報提示がスローなのと、主人公の泉水子(いずみこ)がかなり引っ込み思案な性格なので、ヒーローである深行との関係が中盤ほとんど進展しないのとがあいまって、焦れる。

この話のドラマチック要員は、姫神と真響。

真響は、2巻から出てくる、神霊を呼べる三つ子の1人。能動的で、頭が切れるにもかかわらず自己犠牲精神も持ち合わせ、シリアスな悩みもあるという主役級のキャラ。このきょうだいが神霊を呼ぶときの儀式は、どことなく艶があって、『空色勾玉』にしれっと入ってるインモラルなテイストを彷彿とさせます。

未来改変のための千年の旅、待ち受ける終末、という壮大な設定も、表現がたくみなためにチープじゃなくて、荻原さんの書かかれる神秘関係は説得力が深い、という印象です。

あの『空色勾玉』の荻原さんに、「神霊は何で気を害するかわからない人間の常識をあてはめることはできない」とか、「ここは層がちがう」みたいなこといわれると、そういうもんかと思うしかない



『しゃばけ』 シリーズ

・『しゃばけ』

こちらは舞台が現代じゃないのですが、あやかしもので大成功を収めた作品です。

小説は20巻以上のシリーズとなっています。ドラマ化、コミカ、舞台化もされています。

作者は、あの怪作がごろごろ出てくる日本ファンタジーノベル大賞の受賞者なので筆力は折り紙付きです。

体の弱い主人公がみんなに助けられながらヒューマンドラマを織りなしていく、という点が、現代にも通じるところがあって人気が高いのかもしれません。

キャラクターの魅力の出し方など、参考になる点が多い印象。ミステリ要素あり。



『お梅は呪いたい』

・『お梅は呪いたい』

呪いの日本人形・お梅が繰り広げるコメディ。

お梅は戦国時代に作られた、呪いキャリアの長い日本人形。人を呪うことが生きがいなので、特に持ち主が憎いとかそういうわけじゃなくて、とにかく自分を所有した者を呪いたいんですね。

持ち主を不幸にしてこそ! みたいな感じ。

でも、ひさびさに開封されたのは現代で、現代人と戦国時代人では、全然変わっちゃってるので、お梅の呪いがうまく効かない。うまく効かないなりに、なんとか呪おうと努力するお梅と、お梅に感謝する持ち主たちのギャップが、コミカルに描かれています。

現代と戦国時代の差に打ちひしがれつつも、学習することをやめないお梅のまじめさが、ぜんぶ人を呪うために注がれているのが、とにかく一本筋が通っています。

ほかにも、『夏目友人帳』、『かくりよの宿飯』なども現代を舞台にしたファンタジー要素のある作品として有名です。

現代ファンタジージャンルはこのくらいの競争率

2023現在、投稿初日に本棚が10くらい入ると、運がいいと翌日デイリーランキングの5位以内に入れます。(※投稿初日に完結設定した場合)

なお、パワーのある書き手と投稿日がバッティングしたりすると厳しいかもしれません。その辺は運です。

ただし、初日のトレンド順位を、翌日も維持orさらに高順位を狙おうとすると、次の日以降も継続的に本棚が入っていかないと厳しいようです。

競争率は、

恋愛、BL>>>>>恋愛ファンタジー>>ファンタジー>ホラー>現代ファンタジー≒エッセイ

くらいかなという印象。

※この競争率は、作品投稿翌日のジャンル別のトレンドランキング入り困難度を表します。なお検証途中でして、検証できていないジャンルは書かれていません。情報お持ちの方がおいででしたら、教えていただけますと幸いです。

エブリスタ内の他ジャンルの研究はこちら


まとめ

現代ファンタジージャンルは、現代日本ものでちょっと不思議要素が入っている。その不思議要素はあやかし、神様、幽霊などが多い。お仕事物、学園ものがどうも人気の様子。

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